薬物療法は病気の治療の基本のひとつで、痛風においてもそれに変わりはありません。
痛風の場合、使用する薬がやや多く混乱しやすいのが難点であるといえます。
どのような薬が治療の現場で使用されていて、どのような効果があるのでしょうか。
痛風の薬について紹介していきます。

生活習慣病における薬物療法は、一定の効果を発揮してくれる信頼性の高さがあります。痛風においては、尿酸の排出を助ける薬や尿酸の生成を阻害する薬などが使用されますが患者によっては投薬される薬の種類は全く違うものとなっているのです。
薬物療法において、薬を使い分けるのには確固とした理由があります。それは、「薬の使いすぎの防止」と「自然治癒力の維持」です。人間の身体には、病気を治そうとする力が生まれつき備わっていますが、薬で治そうとすると自然治癒力が衰えてしまいます。薬の過剰投与は自然治癒力の衰えと同時に、患者の体力を減少させてしまう恐れもあるのです。だからこそ医師は薬を処方する際に、患者の体調や予後を考えた投薬スケジュールを考えなければならないのです。
痛風は、糖尿病と同じく「治療しても発病前の状態に戻らない生活習慣病」です。そのため、原因物質である尿酸をコントロールすることを目的とした薬の投与を日常的に必要となるのです。尿酸の血中濃度を薬の作用を利用して標準値まで引き下げ、食生活の改善で尿酸の原料となるプリン体を抑制するなど、症状を悪化させない為の努力を重ねなければなりません。
痛風に対して処方される薬には、症状をコントロールすることを目的とするものと痛風特有の痛みを緩和するもの、発作を抑えるものがあります。痛風の薬物療法ではこれらの薬を組み合わせて、日常生活をスムーズに送れるようにするのが目的となっています。
痛風発作予防剤は、二回目以降の痛風発作を回避または抑制する為に服用する薬です。痛風発作予防剤として使われるコルヒチンという薬は、1日1錠で充分な予防効果を発揮します。
尿酸産生阻害薬は、尿酸産生過剰型の高尿酸血症の患者に対して処方される薬です。体内での尿酸の産生を阻害することで尿酸の血中濃度を抑える働きがあります。
尿酸排泄促進薬は、尿酸排泄低下型の高尿酸血症に対して処方されます。排尿による尿酸の排泄を促進する作用があり、血液中の尿酸濃度を低下させる働きがあります。
非ステロイド性抗炎症剤は、痛風発作による痛みを緩和する為に処方されます。発作が起こったときに対症療法的に投与します。非ステロイド性抗炎症剤は、投与量が多くなる副作用として胃腸炎を起こすので慎重に使用しなければなりません。
副腎皮質ステロイドは、非ステロイド性抗炎症剤では抑えられないくらいに痛みが強まった場合に処方されます。副腎皮質ステロイドには高い効果がありますが副作用も強いので、処方されるほど症状が進行しないように治療を進めていく必要があります。
| 薬の名前 | 効果 | 注意 |
| 痛風発作予防剤 | ||
| コルヒチン | 痛風発作の発生を予防 | |
| 非ステロイド性抗炎症剤 | ||
| ロキソニン | 解熱・鎮痛に効果 | 腹痛・吐き気などの副作用あり |
| インドメタシン | 抗炎症効果、解熱、鎮痛 | 腹痛・吐き気などの副作用あり |
| ステロイド剤 | ||
| 副腎皮質ステロイド | 鎮痛・抗炎症効果。痛みが強い場合に投与 | 免疫低下などの副作用 |
| 尿酸排泄促進薬 | ||
| プロベネシド | 尿酸の尿細管再吸収を抑制 | 腎臓障害・貧血を起こす恐れあり |
| ベンズブロマノン | 腎臓からの尿酸排泄を促進 | 劇症肝炎を引き起こす恐れあり |
| スルフィンピラゾン | 尿酸の排泄を促進 | 腎臓障害を引き起こす恐れあり |
| 尿酸産生阻害薬 | ||
| アロプリノール | 尿酸の生合成を阻害 | カフェイン代謝の抑制 |