【尿酸について】

痛風を引き起こす尿酸は、食事で取り込んだ影響を身体の中で利用する過程で発生する物質です。
「痛風を引き起こすのだから尿酸は不要」と考える人も少なくないでしょうが、実は尿酸には重要な役目があるのです。
痛風の原因である尿酸について詳しく説明していきます。

痛風の原因・尿酸とは?

尿酸は血液中に蓄積される体内の老廃物の一つであると同時に、痛風を引き起こす原因ともなる物質です。どのような体内の働きによって尿酸が生成され、どのような仕組みによって痛風を引き起こすのでしょうか。尿酸について解説していきます。

尿酸が生成される過程

尿酸は、必要栄養素の一つであるタンパク質の代謝過程で生成される物質です。体内に取り込まれたタンパク質は、細胞を作る為に必要なアミノ酸に分解されます。代謝過程で、タンパク質はプリン体に分解されアミノ酸を取り出しやすい形になり、最終的には尿酸へと変化していきます。尿酸はタンパク質を構成する窒素を含む窒素化合物の一つで、体外に排出されるまで体内で蓄積しやすい性質を持っています。そのため、血液中には尿酸が常に含まれているのです。

痛風が起こる仕組み

痛風は、血液中の尿酸濃度が一定水準を超えることによって発症します。痛風を発症していない平常時の血中尿酸濃度は7.0mg/dl以下となっていますが、飽和濃度でもある7.0mg/dlを越えると尿酸がナトリウムと結びついて結晶化しやすくなります。針状に結晶化した尿酸は血管から関節組織などに析出するようになります。この尿酸結晶を白血球が異物として攻撃することによって、痛みが発生するのです。
場合によっては尿酸結晶が大型化して肉芽腫となり、「痛風結節」と呼ばれる関節炎を引き起こし関節痛の原因になることがあります。

尿酸と尿の関係

窒素化合物である尿酸の排出は排尿によって行われますが、尿に尿酸そのものが含まれているわけではありません。尿と共に排出される際に尿酸は尿素へと変換されているからです。爬虫類や鳥類の場合は、尿素ではなくアンモニアに変換されて排出される仕組みが備わっており、人間よりも効率的な窒素の排出が可能になっているのです。しかし、アンモニアは身体に悪影響を与える性質があるため、一概に人間の窒素化合物の排出機能が劣っているといるわけではありません。

尿酸の隠れた役目

痛風の原因ともなる尿酸には、窒素の排出だけが役目というわけではありません。尿酸には抗酸化物質としての役目があるのです。抗酸化物質は、細胞が活動することで発生する活性酸素を抑制し、老化や疲労を抑える働きがあります。ビタミンCなどは代表的な抗酸化物質ですが、尿酸にはビタミンC以上の抗酸化作用があるのです。つまり、尿酸は体内の老廃物であると同時に身体の老化を防ぐ物質として機能しているため、尿酸の蓄積を完全に無くすことは出来ないということが言えます。痛風は、尿酸が身体の仕組みからして必然的に起こる病気でもあるのです。

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